ヒメビジョザクラ
 先日、ガジ丸HPを見てくれた人からメールがあった。ガジ丸写真館のクチナシの花が間違えているという内容であった。親切な人である。ありがたいことだと思う。さっそくお礼の返信をし、後日、クチナシの花を写真館から削除した。
 写真の間違い、文章の間違いは他にもきっとあるだろう。元々、内容についてはある程度テキトーでいいやという気分であったが、子供も見ているんだからできるだけ正確にとの助言もあって、記事、及び写真の照査については、そのうちやるつもりではいた。しかしながら、あまりに量が多くて、なかなかできずにいるのである。
 もうすぐクリスマスということもあって、今回実は、クリスマスローズを紹介するつもりでいた。写真は、従姉の家の庭にあったのを撮っている。従姉からそれがクリスマスローズだということを聞いている。で、その記事を書きあげて、今日になってその写真を確認する。その時ふと、本当にこれはクリスマスローズだろうかという疑念が沸いた。ローズというからにはバラの花に似ているんだろう、しかしこれはバラの花には見えない。ネットで確認する。・・・うーん、何だかちょっと違うような感じ。

 というわけで、今週の紹介は急遽、ヒメビジョザクラに変更。一般にはバーベナという名前で知られている植物。これは公園の花壇で見つけた。本当にバーベナなのかどうかについては、花壇の名札にバーベナとあったことに頼っている。従姉の知識には疑いを持つが、公園の花壇の名札は信じることにしよう。

 ヒメビジョザクラ(姫美女桜):花壇
 クマツヅラ科の多年草 原産は南アメリカ 方言名:なし
 バーベナという名前で知られている。『沖縄植物野外活用図鑑』には本種の他に、ビジョザクラ(Verbena phlogiflora)、シッコンバーベナ(Verbena rigira)などのバーベナ属が紹介されている。ヒメビジョザクラの学名はVerbena tenera。
 美女桜という名は見た目からであろうが、美女という言葉から私は叶姉妹のような「妖艶」という言葉を連想してしまう。しかし、この花は清楚で可憐という形容詞が似合う。もしかしたら名付けた頃の昔は、清楚で可憐が美女の条件だったのかもしれない。ヒメビジョザクラのヒメ(姫)は小さなという意味。ビジョザクラより花が小型とのこと。
 高さは20〜40センチ。宿根草だが、沖縄では冬場も地上部が残る。茎が地上を這い広がっていく。園芸品種が多く、花には赤、白、紫などがある。

 花
 記:島乃ガジ丸 2006.12.20  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
inserted by FC2 system