ハゲイトウ
 ケイトウは、今週、別項で紹介しているが、ヒユ科の一年草であり、学校の花壇などでよく見かける。私も子供の頃からその実物と名前を知っている。そのケイトウが頭にあって、ハゲイトウという文字を見たならば、葉鶏頭と浮かび、葉に特徴のあるケイトウの仲間、あるいはケイトウに似た植物と思うであろう。
 ところが、ケイトウが頭に無く、突然、ハゲイトウという文字を見たならばどうだろうか。私は、禿げ伊藤と思い浮かんでしまった。
 私は頭頂部が薄い。自身で考案した禿(止め)薬のお陰で、その進行は10年ほど前からほとんど進んでいないが、一時はどうなることかと思ったくらいである。職場の部長はしかし、私より十歳ばかり若いが、十年前から私より薄く、彼は禿の進行を食い止めるための何ら手段を講じなかったようで、今では、バーコードで有名なあの中曽根元総理よりもなお薄くなっている。禿、似合う人もいるが、私や部長は似合いそうも無い。
 私も部長も伊藤という性では無い。禿げ伊藤の伊藤で真っ先に思い浮かぶのは、彼は今のところ全く禿げてはいないのだが、いずれそうなる運命にあるのかと思いつつ、私はフジテレビ朝の情報番組、めざましテレビを観ている。

 ハゲイトウ(葉鶏頭):花壇・切花
 ヒユ科の一年草 熱帯アジア原産 方言名:なし
 ケイトウ(鶏頭)は花が観賞の対象となるが、本種は葉に観賞価値がある。というわけでハゲイトウ(葉鶏頭)という名前。ではあるが、ケイトウとハゲイトウ、同じヒユ科の一年草でも属が違う。ケイトウはCelocia属、ハゲイトウはAmaranthus属。園芸店の鉢物では、この属名アマランサスという名前を多く見る。
 高さは1m内外。花は黄緑色でごく小さく、目立たない。葉に紅、赤、黄、紫などの斑紋が入り美しく、それが観賞の対象となる。斑紋は秋になると一段と鮮やかさが増す。
 記:島乃ガジ丸 2007.7.10  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
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