グロキシニアシルヴァティカ
 ガジ丸は、大きなガジュマルの老木の傍で生まれた(ということにしている)ので、ガジ丸という名前となっている。というわけで、このHPにとっては、ガジュマルはその名前の由来ともなっている大事な木である。・・・なのであるが、ガジ丸の名前の由来がガジュマルということははっきりと認識しているが、その元のガジュマルについては、その名前の由来を私は知らない。ガジュマル・・・、不思議な名前。
 広辞苑によると、ガジュマルは漢字で榕樹とあるが、これはおそらく漢名であろう。ガジュマルという音は琉球語としている。ウチナーグチ(沖縄口)でガジュマルはガジマルと発音する。ガジマルがちょっと訛ってガジュマルとなったようだ。しかし、ウチナーグチのガジマルは意味不明。「ガジガジしていて丸い」という印象なのかもしれない。

 グロキシニアシルヴァティカという名前の植物がある。実物も名前も、私は今回初めて知った。知ったが、おそらく近いうちに忘れるであろう。名前が長ったらしく覚えにくいからだ。見た目から、「ガジガジしていて丸い」みたいな特徴を捉えて、何か覚えやすい名前にしてくれないかと思う。とりあえず私は、「グロテスクなシニア(中年)のシルバーってか」という風に頭に入れたが、長くは残らないと思う。

 グロキシニアシルヴァティカ(Gloxinia sylvathica):花壇
 イワタバコ科の多年草 原産分布はペルー、ボリビア 方言名:無し
 グロキシニアシルヴァティカは学名をそのまま和名にしたもの。同じイワタバコ科のセントポーリア(おそらく英語名)はそのまま日本語読みにしても覚えやすいが、グロキシニアシルヴァティカは発音もしにくいし、覚えにくい。何か適当な日本語名をつけて欲しいものだ。『沖縄植物野外活用図鑑』には「シーマニア」という名前で載っていたが、その名の由来は不明。セントポーリアにはアフリカスミレなんていう別名もある。
 グロキシニアという名前は園芸店などでよく見かける。小さめの鉢物で、青だったか紫だったか赤だったかの花を咲かせているものが多かったと覚えている。本種はしかし、そのグロキシニアとは別属。園芸店のグロキシニアはジニンギア(Sinningia)属で、本種こそがグロキシニア(Gloxinia)属。(元は同じグロキシニア属だったらしい)
 高さ40センチ内外。茎は上部で斜めに傾く。半日陰を好む。本土ではどうか知らないが、沖縄では露地植えでも生育する。鮮やかなオレンジ色の花。開花期は12〜3月。

 花
 記:島乃ガジ丸 2006.12.4  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
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