ゴクラクチョウカ
 先週の土曜日、”金曜日の職場”の庭に鬱蒼と茂ったブーゲンビリアの剪定をした。いつになく長い期間放っておいたので、また、いつになくバッサリと多めに刈り込んだので時間がかかった。2、3時間で終わるつもりが、それは甘い見積もりだったようで、朝10時から始めて、夕方5時までかかった。休憩時間を除いて、6時間の作業となった。
 時間がかかったのにはもう一つ理由(わけ)がある。ブーゲンビリアは生垣として2面あり、その小さいほうの一面はいつもNさんという人が手入れしてくれたのだが、この1年余りやっていない。で、延び放題で、そこも今回の作業に含んだからだ。
 金曜日の職場は4階建てのビルの1階にあり、ビルは、職場と2階の喫茶店の他は16世帯のアパートとなっている。アパートの1階に住むNさんが、アパートの周辺の植栽をボランティアで手入れしてくれていた。それが、去年だったか、ある日、金曜日の職場の店長をしていた従姉の娘と喧嘩して、植栽の手入れを辞めたのであった。じつは、Nさんは、手入れをする代わりに、夜、店が閉店した後、店舗用の駐車場を使っても良いということになっていた。店長になりたての娘がそれを知らずに、駐車しているNさんを注意したのだそうだ。その言い方が悪かったのか、大喧嘩になったとのことであった。
 娘は去年(Nさんと喧嘩してからしばらく後)結婚して、今は北海道にいるが、Nさんは以来ずーっと怒っていて、ずーっと手入れをしてないのであった。お陰で、私が難儀をする。アパートの植栽はブーゲンの他にもある。それらも今、伸び放題となっていて、早急の手入れを必要としている。半日はかかる作業、来週までには何とかせねばならない。

 ゴクラクチョウカが、Nさんが手入れをしていてくれた頃はいつもこじんまりとまとまっていたのだが、今や大株ととなってしまい、アパートの名前を入れた石を覆い隠してしまっている。大株となったお陰で花はいっぱいつけてくれる。葉っぱの数に比例して、ゴクラクチョウカは花数を増やしてくれる。しかし、いくら花がきれいでも、ここまで太ってしまうと全体が不細工に見える。鬱陶しいことこの上無い、と感じてしまう。
 ブーゲンの剪定をした時に、右手人差し指の先に刺さったブーゲンの棘が今も残っている。これが微妙にチクチクして痛い。ばい菌でも入ったか、指先が腫れている。今、キーボードを叩く時も、右人差し指は使えない。これまた鬱陶しいことこの上無い。

 ゴクラクチョウカ(極楽鳥花):花壇・切花
 バショウ科の多年草 南アフリカ原産 方言名:無し
 花が極楽鳥の冠に似ているのでゴクラクチョウカという和名。園芸店などではストレッチア、あるいはストレリチアという名前が一般的。切花や鉢物として多く出回っている。
 ストレッチアの切花は沖縄で生産されている。ストレッチア畑は那覇の隣、南風原町辺りでもよく見かける。ハウスを使わない露地栽培が多い。沖縄では地植えにでき、庭にも使える。日当たりの良い場所にあると生育が旺盛となり、株が太り、花付を多くする。
 高さは1mほどになり、株の根元から花茎を出し、その先端に鮮やかなオレンジ色のがく片と青色の花弁を見せる。全体量としてがく片が多くを占めるので遠目にはオレンジ。近くに寄ると青色の花弁が対比されてなお美しい。開花期は3月から11月。がく片がオレンジ色では無く黄色花もある。数年前に南風原の畑で見た。

 黄花?
 記:島乃ガジ丸 2005.7.23  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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