アオノクマタケラン
 真夏の糞暑い時に散歩などできない。家の片付け、整理整頓、相続手続きの書類作りなどで忙しいせいもあるが、朝8時のまだ本気では無い太陽の下でさえ、30分の畑作業で汗をダラダラかく。真夏の糞暑い時には散歩などできゃしない。

 アオノクマタケランを見つけたのは去年の4月、アオノクマタケランと知っていて写真を撮ったのではなく、写真を撮って、後日調べてそれと判った。いつものことだ。
 その日はしかし、週末ではない。散歩の途中で見つけたのではなく、仕事に出て、現場で肉体労働をしている最中の昼休みに、現場近くの民家の庭で見つけている。
 現場で肉体労働も4月ならさほどきつくない。しかし、真夏は大変だ。真夏は・・・そうか、私の同僚たちはこの糞暑い中、毎日肉体労働をしている。私はといえば、私事で忙しかったせいもあるが、3月下旬以来現場には出ていない。楽をしている。連日、真夏の炎天下で肉体労働をしている同僚たちを思えば、「真夏の糞暑い時に散歩などできない」などとは随分傲慢な言い方だ。言っちゃいけないことだった。ごめん。
 太陽の下が嫌だなんて言っては、私は日蔭者となってしまう。よし、今週末は散歩へ出かけよう。ちなみに、アオノクマタケランは日陰の植物。

 アオノクマタケラン(青野隈竹蘭):添景
 ショウガ科の常緑多年草 本州暖地以南〜南西諸島、台湾他に分布 方言名:サネン
 名前の由来は資料が無く不明。青野隈竹蘭という漢字も私の推測。クマタケは無いが、クマザサというのがあり、広辞苑に載っている。「新葉は緑色だが、秋、縁辺が枯れて白変するのを隈に見たてていう」とある。ササとタケは同類なので、クマザサをクマタケと呼ぶ地方があってもおかしくない。葉が青々としているので青、野に生えるので野、ショウガ科の植物にランと名が充てられるのはよくあることなので蘭。ということで青野隈竹蘭としたが、いかがでしょうか?もちろん、正確なところは不明。
 沖縄ではとても身近な植物ゲットウと同属で、見た目もよく似ている。花の見た目は少々異なり、また、大きさが、ゲットウは2m以上になるが、本種は1m程度。
 学名 ゲットウAlpinia speciosa K. Schum.
    アオノクマタケランAlpinia intermedia
 円錐花序に白い花が多くつく。唇弁に赤い斑が入るのが特徴。開花期についての資料は無いが、私の写真は4月。果実は球形で赤色とのこと。

 花
 記:島乃ガジ丸 2010.7.18  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
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