ルリハナガサ
 風邪を引いてしまった。先週月曜日(2月15日)のこと。症状は軽かった。喉が少し痛くて、体が少しだるい程度。三日目には喉の痛みは治まった。しかし、その代わりみたいに、鼻水が止まらなくなった。酒を飲むと鼻水も少なくなったが、酒が覚めてくると再び出だす。ベッドの傍のテーブルの上に洟をかんだティッシュが山となった。
 「ベッドの傍のテーブルの上に洟をかんだティッシュが山となった」状態は、翌週の木曜日の朝まで続いた。おそらく1箱分はティッシュを使っている。
 で、私の鼻は今、ウチナーグチ(沖縄口)で言うところのハナハギーになっている。ハナハギーとは鼻が剥げているという意味で、かみ過ぎて、鼻の穴周辺の皮が剥げてしまっている状態を言う。剥げた箇所はそのうちかさぶた状となる。このかさぶたのことをアカハナガサと言う。沖縄語辞典には無い、私の思い付いた造語。

 今回紹介するのはルリハナガサ、漢字で書くと瑠璃花笠となる。美しい字面だ。ルリハナガサは見た目もきれいである。それに比べ、私が思いついたアカハナガサは、漢字で書くと赤鼻瘡となる。もちろん見た目も汚い。今、私の鼻はアカハナガサとなっていて、写真を撮り、「なるほど」と納得して貰うこともできるのだが・・・止す。

 ルリハナガサ(瑠璃花笠):添景・花木
 キツネノマゴ科の常緑低木 インド原産 方言名:なし
 名前の由来は資料が無く不明。であるが、花の咲いている姿を見て、おそらくこうであろうと想像は容易にできる。苞が重なっている穂の形が笠に見える。その苞から可愛い花が顔を出している。で、花笠。ルリ(瑠璃)は花の色から。
 いくつかのサイトに「別名ブルーセージ」とあったが、私が参考にしている文献にその名は無かった。学名を見るとEranthemum pulchellum Andrewsとある。エランセマム(多くのサイトではエランテムムと表記)という名は見たことがある。エランセマム・キューエンセという名の植物があることを、実物は見たことが無いが、知っている。
 高さは1〜2mになるらしいが、私が見たのは30センチていど。小さかったせいでもあろうが全体に柔らかく、初めは木(木本)では無く、草(草本)だと思った。で、写真を撮ってから何者か判明するまでに時間がかかった。。
 葉腋から長さ10センチほどの穂状の花序をだし、重なり合った苞から花を咲かす。花は苞の下方から次々と開く。青紫色、開花期は冬〜春。

 花
 記:島乃ガジ丸 2010.2.23  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
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