ミズガンピ
 健康診断を受けない、病院へ行かない、薬を飲まない私が、健康維持のための手段の一つとしている週末散歩を、2時間以上の散歩をしばらくやっていない。徒歩片道25分くらいの場所にあるスーパーへ買い物に行くことはあったので、1時間程度の散歩は数回やっているが、この半年、散歩らしい散歩をやっていない。
 散歩は健康維持の目的もあるが、植物や動物の写真を撮るという目的もある。季節季節の花の写真などは毎週散歩してないと撮り逃がしてしまう。このHPを始めた頃からぜひ紹介したいと思っているイジュ、シウンボクなどを、まだ撮れずにいる。
 海辺の植物でも、マングローブの主役となっているオヒルギ、メヒルギは、沖縄が亜熱帯であることを証明する恰好の植物なのだが、オヒルギの写真がまだ撮れていない。オヒルギ、メヒルギは一緒に紹介したいと思っている。

 海辺の植物ではもう1組、アオガンピ、ミズガンピを一緒に紹介したいと思っていた。ミズガンピは既に写真を撮っているが、アオガンピがまだ。ミズガンピの写真を撮った9月はアオガンピも開花期であった。そのうちにと思っているうちに、とうとう時期が外れてしまった。行動力の無さは私の生来の性格なので、「しょうがないか、ミズガンピ単独で紹介するか」となる。諦めの良さも私の生来の性格である。

 ミズガンピ(水雁皮):盆栽・海浜緑化
 ミソハギ科の常緑低木 奄美大島以南の琉球列島、他に分布 方言名:ハマシタン
 ガンピという名の植物が広辞苑に2種あった。岩菲と書いて「ナデシコ科の多年草。中国原産。・・・朱色5弁の花」、もう1種は雁皮と書いて「ジンチョウゲ科の落葉低木。西日本の山地に自生。・・・黄色の小花・・・樹皮の繊維は和紙の原料。」とのこと。本種はナデシコ科でもジンチョウゲ科でも無い。が、雁皮と同属のアオガンピが沖縄に自生していて、それと生育場所が同じで、見た目も大雑把に似ていることからミズガンピのガンピは雁皮であろうと推測できる。ミズは水辺にあるからということであろう。
 『沖縄園芸百科』に「通常は盆栽に利用される1m以下・・・栽培条件が良ければ数mに達する」とある。私が水納島で見たものは50〜80センチ程度であった。
 水納島といえば、『沖縄大百科事典』に「多良間村水納島の東海岸の群落は・・・村指定の天然記念物」とあったが、その水納島は宮古諸島の水納島で、私が見たのは沖縄島北部、本部町の水納島。波照間島にも天然記念物に指定された群落があるとのこと。
 海岸の岩場に群落を作る。自生地がそうであるように耐潮風性がごく強い。花は白色、または薄紅色をしていて、開花期は4月から10月。

 花
 記:島乃ガジ丸 2008.1.19  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
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