ヒイラギナンテン
 私の部屋にはたいてい菓子が置いてある。常備薬ならぬ、常備菓子みたいなのもある。黒ゴマクッキーとレーズンクッキー、何らかの煎餅、スルメの類の4種が最近の常備菓子となっている。「私は甘いものは好きで無い」と何度かこのHP上で書いたと思うが、実は、歳を取るにつれて甘いものを食べる回数は増えてきている。
 元々餡子系の和菓子などは好きで、子供の頃からよく食べており、また、チョコレートも、大好物というわけでは無いが、好んで食べてはいた。などということを考えると、私は甘いものが嫌いなのでは無く、ケーキが嫌いなのかもしれない。クッキーを食い、チョコレートを食いなどしているが、今でも私はケーキを好んで食ったことは無い。
 子供の頃、巷でチョコボールなるものが流行っていた。チョコボールは大人気だった。姉も弟も欲しがった。で、稀にだが、親に買って貰っていた。私も大好きだったが、「あんた、甘いもの嫌いでしょ」と、稀にも買って貰えなかった。確かに、私はその中身よりも金の嘴銀の嘴にとても興味を持っていたのだが、中身も好きと言ってもダメだった。
 ヒイラギナンテンの果実を見た時、そのチョコボールを思い出した。色は全然違うが、形が似ていた。食えば美味しいのではないかと思えたのだが、食えないらしい。

 メギ科の常緑低木 中国原産 方言名:なし
 全体の形状はナンテンに似て、葉縁がギザギザになっている葉がヒイラギに似ているのでヒイラギナンテンという名前。
 地際から数本の幹が出て株立ち状となり、枝は幹の上部から出て、羽状複葉の葉はその枝の先に付き、全体に傘状となる。小葉の形がナンテンと違い棘があること。ナンテンは赤い実だが、本種は紫黒色であること。ナンテンは高さ3mほどになるが、本種は1mほどに留まることなどの点が異なる。
 花は黄色で小さい。ナンテン同様、総状につけ下垂する。開花期は春。古くから庭木として使われており、沖縄の庭でも時々見かける。別名トウナンテン。
 記:島乃ガジ丸 2006.10.10  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
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