ヒゴロモコンロンカ
 会いたいと思っている女が何人かいる。・・・関係ないので、それはさておいて、会いたいと思っている植物がいくつかある。図鑑の写真を見て、その姿は頭にインプットされているので、散歩の途中にでも出会えば、すぐにそれと判るはず。しかし、そう珍しいものではないはずなのに、なかなか出会えない。ヒゴロモコンロンカもその一つ。
 おそらく、園芸店に行けば出会えるであろうが、過去にそうやって撮った写真もいくつかあるが、それはあまり楽しいものではなかった。できれば散歩の途中にでも偶然出会いたいと思う。そう思ってから2、3年が過ぎていた。
 そして先日、ついに、民家の庭でヒゴロモコンロンカに出合った。花(目立つのはがく片)に特徴のある木だ、見紛うことはない。「やっと会えたね。」と嬉しくなる。
 ヒゴロモコンロンカに対しては、恋にまで発展しなかったが、偶然の出会いから恋の生まれることもある。私は、会いたいと思っている女に偶然出合ったという経験が、記憶している限り一度だけある。・・・関係ないので、詳しくは述べない。

 ヒゴロモコンロンカ(緋衣崑崙花):添景・鉢物
 アカネ科の常緑低木 コンゴ、ザイール原産 方言名:なし
 名前の由来、コンロンカについては本HPのコンロンカの頁にある通り、「白色のがく片を崑崙山の雪に見立てて名づけたものとされている」(沖縄植物野外活用図鑑)ということ。本種は雪に見立てられる「白色のがく片」は無いが、コンロンカと近似種であることからコンロンカで、がく片が朱赤色であることからヒゴロモ(緋衣)と付く。
 高さは1〜3mほど、半ツル性となる。花は白色で小さい。がく弁の1つが葉状の形となり、大きく(10センチほど)、赤くなり目立つ。開花期は5月から10月。
 陽光地を好む。耐潮、耐風性が弱いので風当たりの弱い場所を選ぶ。カイガラムシがつきやすいとのこと。地植えでも十分生育し、庭の添景として使えるようだが、私は今のところ、鉢物でしかお目にかかっていない。ちなみに学名、
 ヒゴロモコンロンカ Mussaenda erythrophylla
 コンロンカ Mussaenda parviflora
 記:島乃ガジ丸 2009.8.12  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
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