エニシダ
 この春、久々に本を買った。本を買うのは3年前、高田渡のライブがあった日、そのライブ会場で渡のエッセーを買って以来だ。貧乏人は図書館を利用している。
 買った本は『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』、私の参考文献に新しく加わることになった。参考にしている文献の多くは昔買ったもの、あるいは、昔から職場の本棚にあったもので、情報がいささか古い。新しい品種や、最近移入された植物などは載っていない。というわけで、最近のものが載っていそうな図鑑が必要であった。
 実際には、「最近のもの」だけでなく、以前からあるものでも、それまでの参考文献のどれにも載っていない植物が新入り参考文献にはいくつも載っていた。
 先週紹介したオウバイモドキもその一つで、互いに良く似たオウバイやキソケイと同じページに写真入りで載っており、それらの違いが良く解った。
 
 エニシダも、広辞苑にあるくらいだから古くからある有名な植物だと思われるが、これまで使っていたどの参考文献にも記載が無かった。沖縄には生息しないので記載が無いのだと思われる。私も散歩する公園や民家の庭でエニシダには出会っていない。畑小屋作成のための材料を買いに行ったホームセンターの、園芸コーナーで見つけた。

 2011.6.2追記;後日、沖縄市の公園でエニシダを見つけた。

 エニシダ(金雀枝):生垣・鉢物
 マメ科の常緑低木 地中海沿岸に分布 方言名:不詳
 広辞苑に名前の由来があった。「ラテン語ゲニスタ(genista)が転訛したスペイン語イニエスタ(hiniesta)から」とのこと。漢字の金雀枝・金雀児も広辞苑にあったが、これについては不明。金の雀の枝、金の雀の児、どちらも想像が及ばない。
 広辞苑には落葉樹とあったが、『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』には常緑樹とあった。参考にしている他の図鑑にエニシダの記載は無く、広辞苑と図鑑、どちらを信じるかちょっと迷ったが、2005年発行と新しいので図鑑を信じることにした。
 「高さは1〜3m」、「生垣に向く」、「日当たりを好む」、「成木は移植を嫌う」などの情報は全て『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』から。
 花は明るい黄色で、長く伸びた枝の先に花穂となって多く付く。1個の花の形はマメ科らしい蝶形。以上は私の目で確認したことだが、園芸品種が多くあり、『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』にもいくつか載っている。基本種は私が見た通りのようだ。開花期、私は4月に園芸店で見ている。同書によると、4月から5月とのこと。

 花
 記:島乃ガジ丸 2011.4.23  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
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