セイロンマンリョウ
 琉球王朝時代の沖縄は大航海時代でもあり、東南アジア、中国、日本、朝鮮などの国々との交流が盛んであった。その時代、それらの国々から持ち込まれ、帰化した植物も多かったに違いないと思うのだが、沖縄口(沖縄語)の植物名に外国の国名のついているものはほとんど無い。おそらく、和名や現地の名前を沖縄読みしたり、中国名の漢字を沖縄読みしたりしたのだろう。
 近年沖縄に入ってきた植物の、それも和名には、国や地域の名前のついたものがいくつもある。カナリーヤシ、アメリカハマグルマ、ベンガルボダイジュ、タイワンレンギョウ、マニラヤシ、インドソケイ、メキシコハナヤナギ等々、産地名というわけだ。

 セイロンマンリョウのセイロンも、産地がインド、マレーシアとあるのでセイロンという国名を指しているのだろう。セイロンという国は、しかし、今は無い。1972年に独立してスリランカという国名になった。実は、地理にも世界史にも疎い私はそのことを知らなかった。セイロンティーで有名なセイロンはインドの右下にある島だということはなんとなく覚えていたが、セイロンという国が今は無いということ、スリランカに変わったということを知らなかった。スリランカは東南アジアのどこかにあるのだろうとばかり思っていた。恥ずかしい限りだ。
 地動説を知らず、天動説を信じている小学生が増えているとニュースでやっていた。その子供たちの何倍も長く生きているのにと思うと私は、「最近の教育はなっとらん!」などと憤慨もできない。

 セイロンマンリョウ(セイロン万両):庭木
 ヤブコウジ科の常緑中木 分布はインド、マレーシア 方言名:無し
 日本原産のマンリョウと同じヤブコウジ属の植物。マンリョウよりもセイロンマンリョウの方が沖縄の環境に適しているのか、民家や公園ではこの種をよく見かける。
 この時期(10月)から実が赤、赤紫、黒などの色に熟していく。実は食べられると文献にあったので、さっき試してみた。美味しいと言えば言えなくもないが、なにせ1cmに満たない小さな実なので食べ応えが無い。しかし、鳥たちにとっては大ご馳走となる。
 野鳥の食餌木として庭の片隅に数本まとめて植えたり、すらりとまとまった形なので単独に添景樹として植えたり、刈込みができるので生垣にもできる。庭木としては重宝。

 花

 実
 記:2004.10.6 島乃ガジ丸  ガジ丸ホーム 沖縄の草木
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
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